機械式時計の定義。【ブローチ(BROOCH)時計修理工房 蒲田店】
こんにちは!ブローチ時計修理工房蒲田店です。今日はそもそも「機械式」とは何かというお話をしたいと思います。とは言っても肩ひじ張らず、読んでもらえればと思います!
機械式腕時計は単に時刻を知るための道具ではなく、それ以上に人を惹きつける大きな魅力を秘めていますよね。にもかかわらず機械式とは何かという肝心の定義に関しては、意外なほど知られていないようです。時計好きでも正確に答えられる方は少ないのです。私もわかりませんでした。。最初にあがる声で最も多いのが「手巻時計」。でも自動巻もありますよねというと、次に返ってくる答えが「ゼンマイ時計」です。確かに現在流通している機械式腕時計の大半はゼンマイ動力ですが、童謡の大きな古時計で歌われるロングケース・クロックなどは錘が下がる力で動く機械式。かつては「電磁テンプ式」といって電気で動く機械式(シチズン時計「コスモトロン」など)もありましたし、現在では逆にゼンマイで動くクオーツ制御の機械式ともいえる腕時計(セイコーの「スプリングドライブ」はゼンマイで歯車を動かすと同時に発電し、水晶発振子で調速)も存在します。つまり、機械式の定義は動力機構にはないということですね。そこまでいうと、今度は「歯車時計」という声があがります。確かに全ての機械式時計は歯車を用いていますが、古代ギリシャの水時計も複雑な歯車機構を持ってたそうです。クオーツ式でもアナログ表示の時計はモーターが歯車を回しています。機械式か否かは、歯車という伝達機構で決まるわけでもありません。さらに、アナログ表示のクオーツ式もデジタル表示の機械式も存在する以上、表示機構もまた機械式の定義とはなりえないですね。
グランドセイコー修理事例
「機械式とは脱進機で調速する時計」
そうなると、残る要素はただひとつ。時計が進む速度を一定に保つ調速機構しかありません。事実、動力や伝達や表示方式を問わず全ての機械式時計は、歯車の回転の停止と解放を一定周期で繰り返す「脱進機」と呼ばれる機構で機械的に調速されているのです。ようやく正解にたどり着きましたね!「機械式とは脱進機で調速する時計」これが正しい定義です。
機械式は音でもわかります。
歯車と爪が一定周期でぶつかり合う構造上、俗に「チクタク」と表現される打撃音を発します。クオーツ式の場合はデジタル表示なら無音ですし、アナログ表示ならステップモーターが「ザッザッ」と回る音が聞こえます。つまり、「機械式とはチクタク音がする時計」と定義しても間違いではなく、この方がわかりやすいし、覚えやすく取っ付きやすいかもしれません。こうゆうところも何か頑張って働いている様にも感じられますし、温もりを感じる瞬間なのかも知れませんね!この脱進機、英語の「escapement」の訳語(古くは「逃がし止め」とも訳されました)ですが、言葉として馴染みがない以前に存在自体があまり意識されていないようです。機械式時計の定義があやふやになりがちな原因もここにあるといえるでしょう。なぜそうなるかというと、脱進機を筆頭に機械式時計の構造は、動きを目にすれば直観的にわかるのに言葉で理解しようとすると途端に難しくなるからです。そしてまさにこの言葉で表すには難易度が高く精緻な動きを目で見て楽しめるという点こそが、クオーツ式にはない機械式ならではの魅力であり、人気が復活した理由でもあるようです。
皆様には大切な機械式腕時計に困りごとがあった際のメンテナンスショップはございますでしょうか。蒲田・品川・大森・川崎・田園調布周辺で「ロレックス」「オメガ」「カルティエ」「セイコー」「グッチ」「コーチ」等や、クォーツ時計の修理はブローチ時計修理工房にお任せ下さい。他店にて断られた時計も修理を承っております。お気軽にご来店くださいませ。
腕時計の時刻調整・日付変更禁止時間帯について
こんにちは!
ブローチ時計修理工房神田店のスタッフNです。
みなさま腕時計の時刻合わせをご自身でされた経験があると思うのですが、カレンダー機能(デイト/デイデイト)が搭載されている腕時計において日付変更禁止の時間帯があります。
時刻合わせ
まずは、時刻合わせのおさらいから参ります。
1,秒針が12の位置にあった時にリューズを引き、秒針を止めます。
2,リューズを時計回りに回して、時刻を調整します。
※この際、腕時計の駆動方式(電池式クォーツ時計・機械式腕時計)によって調整の仕方が異なります。
3,時報と同時にリューズを押し込んで、時刻合わせは完了です。
カレンダー合わせ
通常、日付時計の表示は31日周りとなっています。
小の月(2,4,6,9,11月)の場合、翌月の1日に日付修正が必要になりますので、年に5回、日付の調整が必要になります。
腕時計の日付は24時間で1日変更されるように作られています。
しかし、腕時計は12時間表示ですので、今指している針の時刻が午前なのか午後なのか、見ただけではわかりません。
その点に注意しつつ、カレンダー合わせの手順に参ります。
1,リューズを一段階引き出します。ダイバーズウォッチなど防水性能があるねじ込み式リューズタイプの腕時計の場合は、リューズを手前に回し、ねじをゆるめてリューズを一段階引き出します。
2,リューズをまわして合わせたい日の前日の日付にセットします。
3,秒針が12時の位置に合わせて、リューズを二段目まで引き出します。そして、今日の日付になるまでリューズをまわして針を進めます。
4,午前/午後を間違えないようにリューズをまわして時刻を合わせます。電池式クォーツ時計の場合
電池式クォーツ時計の場合、ムーブメントの構造上、「時刻修正機構」を構成する複数の歯車の間に一定の隙間が必要になりますので、分針を正しい時刻よりも4~5分進めてから、逆に戻すようにして時刻を合わせます。(この方法を逆針合わせといいます。)
機械式時計の場合
機械式時計の場合は、分針を5~10分手前にしておき、そこからゆっくり進めて正しい時刻にあわせます。
5,時報と同時にリューズを0段目まで押し込んで完了です。
ねじ込み式リューズタイプの腕時計の場合は、リューズを押し付けながら時計回りに止まるところまでねじ込んでリューズを閉めます。
日付変更禁止時間帯
こちらはTOMMY HILFIGERの腕時計の時刻合わせの様子です。
その時間帯というのは、腕時計上の時刻の午後9時~午前4時の間の時間帯です。
というのも、この時間帯は、腕時計内部のカレンダー板の歯車と時間表示の歯車が嚙み合っている時間なのです。
もしこの時間帯に無理やりリューズを回して調整すると、歯車が欠けてしまう可能性があります。
なので、ご自身で時刻合わせや日付を修正される際はくれぐれもお気を付けください。
もし、お客様自身で時間や日付の調整を行っている時に「間違った方法で合わせてしまった…」と感じられた際は、それ以上の操作を行わず、ブローチ時計修理工房へご相談くださいませ。
当店では、電池交換やオーバーホール等、多くの修理を承っております。
その他時計に関するお困り事がございましたら、ブローチ時計修理工房神田店までお問い合わせください。
お待ちしております。
ブローチ時計修理工房神田店です。春は「成人祝い」「昇進祝い」「勤続記念品」「就職祝い」「進学祝い」等の贈り物として「腕時計」をプレゼントされる方が多い時期。早速つけよう!と思っても「あれ、ベルトが大きいな」と思われて、当店にベルトの長さ調整(コマ調整)にご来店いただくお客様が多いです。ブローチ時計修理工房神田店ではコマ調整の即日納品可能!そのため、お急ぎの場合でもお気軽にご相談ください。今回は、お客様にお待ち込みいただいたコマ調整のご紹介です。
コマ調整とは
カルティエ(Cartier)パシャ カルティエ修理事例
コマ調整とは、ブレスのコマを1つ1つ外したり、足したりして調整する作業の事です。ピンパイプ式やネジ式のものがあるためその腕時計に合った作業方法で行います。このコマ調整をすることによって自分の手首に合った長さにすることができます。
こちらはカルティエパシャのコマ調整の様子です。頂きものの時計で少し緩いので、いくつかコマを外して欲しいとのご依頼でした。作業時間は約5分程度。仕事のお昼休み中に作業完了が可能です!料金は¥550円~となります。
他、コマ調整修理事例はこちら
ブローチ時計修理工房神田店ではコマ調整だけでなく、オーバーホール(分解掃除)、ポリッシュ加工(外装磨き)、電池交換、バンド交換などのありとあらゆる修理・作業を承っております。お客様の大切な時計を、熟練の時計技師が修理いたします。気になる症状がございましたらお気軽にご来店くださいませ。
時計のインデックスとは?
こんにちは、神田店のスタッフNです。
「インデックス」とは直訳すると「索引」「指数」「指標」「見出し」という意味なのですが、時計の用語の一つに『インデックス』という言葉があります。
今回はその『インデックス』ついて調べてみました。
時計の『インデックス』とは?
時計において『インデックス』とは、腕時計の文字盤にある「時」や「分」を指す数字や目盛りのことをさします。
その数字にはローマ数字やアラビア数字が使われる事が多いですが、その他にも様々なタイプが存在します。
また、数字だけではなくマークや棒などが使われるものもあれば、数字や目盛りなどが全くないフラットなデザインのものもあります。
こういった『インデックス』のデザインも、時計のブランドの個性や価値を決めるポイントの一つになっているのです。
時計の定番のインデックスの種類 『アラビアン』
腕時計の定番として多く見られるのが、アラビア数字の『アラビアン』のインデックスです。視認性が良く、時刻を確認しやすいので、スポーツウォッチやパイロットウォッチに良く採用されています。様々な書体があり、多様性のあるインデックスです。
クラシカルな印象のインデックスの種類 『ローマン』
クラシックなドレスウォッチに多く使われているのが『ローマン』と呼ばれるローマ数字のインデックスです。
ローマ数字から表現される上品な雰囲気は、ドレスウォッチの上品さをより一層際立たせます。
カルティエの腕時計のインデックスに良く採用されています。
シンプルで視認性の良いインデックスの種類 『バー』
視認性とデザイン性を両立させた、棒状のデザインのインデックスです。
また、『アラビアン』や『ローマン』との組み合わせにより、一瞬での視認性をさらに高めるインデックスの種類です。
大小で名称が変わるインデックスの種類 『ドット』
ダイバーズウォッチに多用されているインデックスの種類で、大きいものは『ポイント』、小さなものは『ドット』と呼ばれています。
逆三角形のインデックスの種類 『トライアングル』
その名の通り、逆三角形デザインのインデックスです。位置を分かりやすくするために、12時の位置に逆三角形で設置されています。
その他にも、ダイヤモンドや宝石をインデックスにあしらった宝飾インデックスもラグジュアリーな印象を与えます。
まとめ
インデックスにはいろいろな種類がありますが、視認性を重視するのか、デザイン性を重視するのか、インデックスにも注目してみると、こだわりのポイントの一つになりますね。
お気に入りの腕時計のインデックスが取れてしまった…そんな時は
BROOCH時計修理工房にお任せください
ブローチ時計修理工房では、取れてしまったインデックスの取り付けはもちろん、オーバーホール(分解清掃)、ポリッシュ加工(外装磨き)、電池交換、コマ調整、バネ棒交換、バンド交換など、様々な時計の修理・作業を承っております。
日頃お使いの時計、思い入れのある時計、しまったままになっている時計に不具合などございましたら、ぜひ一度ブローチ時計修理工房へお越しください。
もちろんご相談だけでも承っておりますので、お気軽にお越しください。
こんにちは!
ブローチ時計修理工房 阿佐ヶ谷店です!
今回は、ソーラー時計について、通常の時計と何が異なるのか?使い方に気をつけることは?ということについて、簡単にご紹介させていただきます。
ソーラー時計とは
ソーラー時計とは、光エネルギーを電気エネルギーに換えて動く時計のことを指します。
ソーラー時計の仕組みは以下のようになっています。
外部からの光が時計に当たると、ダイヤル面で受けた光の一部が光エネルギーから電気エネルギーに変換されます。
この電気エネルギーは二次電池に蓄えられ、時計を動かすエネルギーとして使われます。
ソーラーパネルが時計内部に入っているようなイメージで考えるとわかりやすいですね!
ソーラー時計は通常の時計と異なり、「電池交換不要」と表記されている場合が多いです。
しかし、ソーラー時計であっても永遠に使い続けられる訳ではなく、10年前後で不具合や性能の低下が見られ始めます。
その場合、二次電池の交換やオーバーホール(分解掃除)が必要となるのです。
二次電池とは
「二次電池」とは、「充電式電池」や「蓄電池」とも呼ばれます。
二次電池はボタン電池のような使い捨ての電池(一次電池)と異なり、充電を何度も行うことができます。
そのため何度も繰り返し使用することができますが、二次電池も永久に使用できるものではありません。
二次電池は長期的な使用や使用環境によって、容量や充電効率が低下していきます。
ソーラー時計のメリット・デメリット
ソーラー時計を使う事のメリットは、頻繁な電池交換が必要ないことです。
太陽光に当てるだけで充電できるので、電池交換の手間や費用を削減でき、経済的な時計です。
一方でソーラー時計のデメリットは、日常生活の中で定期的に太陽光で充電する必要があるということです。
時計を毎日着用されない方や、充電の習慣を手間に感じる方には向いていない時計かもしれません。
ソーラー時計を長持ちさせるには?
ソーラー時計をお使いいただくには、定期的な充電が欠かせません。
日照時間の短い冬場や暗い場所に放置していた場合などは、秒針がカクカクと動いたり時計が動かなくなることがあります。
しばらく使わないという時であっても、月に一度は5~6時間太陽光に当てることをおすすめします。
部屋の光でも充電することは可能ですが、太陽光と比べ弱い光となるため充電に長い時間を要してしまいます。
ソーラー時計が動かなくなったり、針の動きがおかしくなったりした場合、充電が不足していることが考えられます。
まずは太陽光に当て、充電で動くかどうかを確認します。
2日以上太陽光に当て続けても不具合が解消しない場合、二次電池の劣化や機械内部の問題が考えられます。
定期的に太陽光充電を行っているにもかかわらず時計に不具合がある場合、二次電池の交換やオーバーホールを行います。
時計に関するご相談は、ブローチ時計修理工房まで!
ブローチ時計修理工房では、即日対応可能な電池交換やベルト交換、コマ調整だけでなく、オーバーホール(分解掃除)、ベルトやケースのポリッシュ加工など様々な修理・メンテナンスを承っております。
大切な時計が動かなくなってしまった・・・時間が遅れるようになった・・・
そんなお悩みをお持ちの方は、ぜひ一度お問い合わせください!
ブローチ時計修理工房で、心を込めて修理・メンテナンスさせていただきます。
ご相談だけでも大歓迎です!
ブローチ時計修理工房でいつでもお待ちしております♪