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懐中時計とはどんな時計?その歴史と魅力

こんにちは!
ブローチ時計修理工房 阿佐ヶ谷店です!
今回は懐中時計について、その歴史と魅力をわかりやすくご紹介させていただきます。

懐中時計とは

懐中時計とは、ポケットやポーチなどに入れて使用する時計の事で、英語では「ポケットウォッチ」と呼ばれます。


懐中時計の歴史
写真の時計はILLINOIS(イリノイ)の懐中時計で、1920年に製造されたものです。
1870年に設立されたILLINOIS(イリノイ)は、アメリカ製の懐中時計を代表するメーカーです。
ILLINOIS(イリノイ)は1928年にHAMILTON(ハミルトン)に買収されたため、こちらの時計はそれ以前の製品です。
会社として存在したのは短期間ですが、懐中時計の初期・全盛期から腕時計の初期までを通して製造を行っていました。
その短い期間に生み出された、芸術性が高く技術に信頼のある懐中時計は、今現在でも一定の人々から人気を集めています。
懐中時計の歴史

懐中時計の歴史

懐中時計の歴史はかなり古く、1600年代には懐中時計の製造が行われていたといわれています。
当時、懐中時計の製造が可能な時計師はわずかに限られていたため、懐中時計は一部の王侯貴族しか手にすることのできない高級品でした。
現在では時計の生産地というとスイスをはじめとするヨーロッパを連想しますが、1800年代の終わりから1900年代初頭にかけては、アメリカ製の方が品質・精度ともに上回っていました。

魅力と使用上のポイント

懐中時計は、腕時計と比べると利便性に劣ります。
それでも懐中時計が今なお魅力を放ち、一定の人々から支持を得ていることは確かです。
そこには、現代の利便性や機能性を備えた腕時計にはない、懐中時計ならではの魅力があるからだと言えます。
また、その視認性や耐磁性の高さから、現在でも鉄道時計やナースウォッチとしても活躍しています。

懐中時計の選び方のポイントは、実用品と観賞用のどちらを目的とするかで変わります。
実用品として使用される場合は、機械式またはクオーツ式のどちらを選んでも問題ありません。
持ち歩かれるのであれば、ケースに蓋がついているかどうかがポイントです。
懐中時計には、ケースに蓋が無いオープンフェイスと、蓋が付いたハンターケース、ハンターケースの蓋に丸い穴を開け、ガラスをはめ込んだタイプのハーフハンターケース、そして文字盤やケースにガラスを使用し、中のムーブメントが見えるようになったスケルトンの、4つのタイプがあります。
懐中時計を飾って楽しみたい場合は、機械を見て楽しめる機械式時計のスケルトンタイプがおすすめです。
実用品としての楽しみ方だけでなく、机の上や書斎などに置いてインテリアとしてもお使いいただけます。
味わいと趣ある雰囲気をもつ懐中時計があるだけで、一味違った空間を演出してくれますよ♪

いかがでしたしょうか。
懐中時計とその歴史や魅力について、簡単にご紹介させていただきました。

ブローチ時計修理工房では、時計に関する様々な修理やメンテナンスを承っております。
お客さまの思い出の詰まった大切な時計を、心を込めて修理・メンテナンスさせていただきます。
時計に関して何かお悩みやご相談がありましたら、ぜひ一度お問い合わせください♪
お待ちしております!

こんにちは。ブローチ時計修理工房神田店です!業界用語と言えば、芸能界をまず思い浮かべるかもしれませんが、時計業界にもありまして、私もへぇ~と思うことがあったのでまとめてみました!

スイスの時計業界用語

スイスでは、仏・独・伊に加えロマンシュ語と、4つの公用語がそれぞれに独特な方言も含めて用いられています。スイスの時計業界には、フランス語に限っても普通の仏和辞典には単語自体が載っていないか適当な訳語が見当たらない特殊な用語が結構あるようです。

ムーブメントに関する用語

◉「アソルティマン」(assortiment)辞書的意味は「取り合わせ」。時計業界では部品、特に天輪やヒゲゼンマイやレバーといった「脱進機部品のキット」、または「汎用脱進機」自体を意味します。
◉「モデュール」(module)辞書には「組立ユニット」とありますが、時計用語としてはクロノグラフや永久カレンダー、トゥールビヨンといった「複雑機構を付加する部品ユニット」。複雑時計の多くは、ベースとなるムーブメントにモデュールを「載せる」形で作られます。
◉「シャブロン」(chablon)「雛形」を意味するドイツ語、Schabloneがフランス語化した時計用語で、「ムーブメントあるいはその部品キット」のこと。普通の仏和辞典には載っていないみたいです。
◉「シャブロナージュ」(chablonnage)部品を集めて「シャブロンを作り販売すること」。ケースに入った完成品より関税率が低いシャブロンの状態で輸出し、輸入元の代理店がそれぞれの国の市場に合った形に仕上げて販売するシャブロナージュは、スイス時計産業の古くからの慣行。輸出を促進する一方で、粗悪部品の寄せ集めによる評判低下や、技術流出の一因にもなりました。明治時代の日本に輸入された「商館時計」も、しばしばこの方法で作られました。
◉「エボーシュ」(ébauche)原意は「下描き」。時計用語としては脱進機を除く地板や輪列など「未完成のムーブメント」を指しますが、最近では「他社製の汎用ムーブメント」という意味で完成したムーブメントを呼ぶことが多いようです。
「キャリバー」(calibre)フランス語風に表記すれば「カリブル」。銃の口径や丸いものの大きさの意ですが、時計業界では「ムーブメントの型番」を指して「cal.」と略され、cal.7750といった形で使われます。エボーシュを用いたムーブメントの場合、エボーシュ会社の型番とは別にブランドごとの型番がつけられる場合が多いので、混同なさらぬようご注意ください。こちらはご存知の方もいると思います。
美しく光るムーブメントのローターに自社製の証の刻印があります
カルティエパシャ
タグホイヤーヘリテージのローターを回しながら間に見える範囲に異常が無いか見て行きます
タグホイヤー
◉「リーニュ」(ligne)メートル法以前にフランス語圏で使われていた長さの単位で、 1プース(フランス・インチ)の 12分の1。スイス時計業界ではいまだに「ムーブメントの直径(ケース径ではないので要注意)」をリーニュで示す慣行が続いています。「1リーニュ=約2・256 ㎜」。
◉「レファランス」(référence)これは時計以外の業界でも使われる用語で各メーカー(ブランド)の「製品照会番号(品番)」「ref.」と略されて数字が続くため、「cal.」との混同にご注意を!これはでも知ってる方も多いのではないでしょうか。


何か時計について分からないことなどありましたら、お気軽にブローチ時計修理工房までお問い合わせください!時計の電池交換・コマ調整・バネ交換・バンド交換などの作業や、オーバーホール(分解掃除)、ポリッシュ加工(外装磨き)、湿気や水滴が入ってしまった時計の乾燥などありとあらゆる修理を承っております。大切な人から頂いた時計、思い入れのある時計、時計それぞれのストーリーがあるかと思います。お使いの時計に不具合等ありましたら是非一度ご相談だけでも構いませんのでお持ちください。

こんにちは、神田店のスタッフNです。
突然ですが、みなさん腕時計の形を思い浮かべてみて下さい。
おそらく、丸い形が浮かんだのではないでしょうか。
腕時計売り場に並んでいる腕時計のほとんどは丸い形なので、当然のことだと言えるでしょう。
しかし、腕時計の形には丸形の他にも様々な種類があります。
今回は腕時計のケースの形の種類とそれぞれの特徴についてまとめてみました。
是非、腕時計選びのご参考になればと思います。

基本形の万能選手『ラウンド型』

針のデザイン、メルセデス

〔写真はROLEXのGMT-MASTERⅡ〕

腕時計の定番ともいえる『ラウンド型』のケースは、丸形のケースのことをさします。
基本中の基本といえるシンプルな形状で、中央から外周部分までの距離が均等なので、気密性に優れ、ダイバーズウォッチなどのハードな使用向けの定番のデザインとなっています。

幾何学的な装飾様式『スクエア カレ』

〔写真はCARTIERのサントス〕

腕時計のケースの形である『スクエア型』は1930年頃に大流行した幾何学的な装飾様式で、アールデコの流行から影響を受けて誕生して以来、今でも多くのファンを獲得しています。
サイズが大きくなる事で無骨さが増し非常に男性的な魅力を持ち、メンズの腕時計として大変人気ですが、小さなスクエア型ケースは繊細な雰囲気を演出するので女性からも支持されています。

幾何学式の長方形『レクタンギュラ―』

カルティエのオーバーホール外装磨き電池交換パッキン交換は新潟万代ブローチ時計修理工房

〔写真はCARTIERのタンク〕

スクエア型と同時期の1930年代に大流行したアール・デコの影響を強く受けたデザインで、幾何学様式の長方形をベースに作られたケースです。
スクエア型の男らしさとトノ―型のドレッシーさを併せ持ち、高級感のあるデザインが多くの人気を獲得しています。
代表的なモデルには、カルティエのタンクシリーズが挙げられます。
ジュエリーブランドならではのエレガントなデザインがとても魅力的です。

樽を模した形『トノ―』

FRANCK MULLER(フランクミュラー)電池交換

〔写真はFRANCK MULLERのトノウカーベックス〕 

トノ―型の名前の由来は「フランス語で樽」の事で、樽を模した形の腕時計のケースを『トノ―型』と言います。
この形状の腕時計のケースは、ドレスウォッチに採用されることが多く、ブランドの顔とも言える定番モデルが多く作られ、そのブランドごとの特色を強く押し出したデザインが高い人気を獲得しています。
トノ―型といって初めに思いつくのは、なんといってもフランクミュラーですね。
「トノ―=フランクミュラー」というようなブランドの代名詞となっています。

今回は、代表的なケースの形状の4種類とそれぞれの特徴をご紹介いたしました。
みなさまの腕時計選びの参考になれば幸いです。

ブローチ時計修理工房では、腕時計の電池交換・コマ調整・バネ交換・バンド交換などの作業や、オーバーホール(分解掃除)、ポリッシュ加工(外装磨き)、湿気や水滴が入ってしまった時計の乾燥などありとあらゆる修理を承っております。大切な人から頂いた時計、思い入れのある時計、時計それぞれのストーリーがあるかと思います。お使いの時計に不具合等ありましたら是非一度ご相談だけでもブローチ時計修理工房へお持ちください。

阿佐ヶ谷でオーバーホールはブローチへ
ブローチ時計修理工房阿佐ヶ谷店です。当店では、店内に工房があり時計師が在中しておりますので時計修理作業をご覧いただきながらお待ち頂く事が可能です。なかなか自分の腕時計の中を見る機会はないですよね。タイミングによっては、オーバーホールの様子を見れるチャンスもあり!ぜひお店の前を通られた際には遊びに来てください!

オーバーホールとは?

阿佐ヶ谷でオーバーホールはブローチへ

オーバーホールとは、時計が正常に動くように、時計のすべての部品を分解、洗浄、組立、注油、調整、実測を行うもので、分解掃除とも呼ばれています。電池交換や精度調整のみでは修正できない不具合のある時計や、購入から数年経過した時計に必要なメンテナンスです。基本的に5年周期でオーバーホールを行うことをおすすめします。

オーバーホールをしないと
阿佐ヶ谷でオーバーホールはブローチへ

オーバーホールを定期的に行わないと以下症状が起きてしまいます。

①針の動きが遅れる
②部品が錆びてしまう
③摩擦で噛み合わなくなる

腕時計内部の油が劣化してしまうため、上記症状が起こります。上記症状が続いてしまうと腕時計にダメージが加わり部品の破損にもつながります。パーツが破損してしまい、替えのパーツが見つからない場合は修理不可、その時計は最悪の場合動かすことが出来なくなってしまうのです。末永く大切な腕時計をお使いいただくためにも、メンテナンスを心がけてあげてください。不具合が起こる前にメンテナンスを行うことでパーツの破損を防ぎ、長期的な目で見ると定期メンテナンスのコストも下げてくれるのです。
以下、ブローチ時計修理工房のオーバーホール修理事例となりますのでぜひご覧ください。

ROLEX ロレックス修理事例
TAGHEUER タグホイヤー修理事例
Cartier カルティエ修理事例
OMEGA オメガ修理事例


腕時計修理はBROOCHへ
ブローチ時計修理工房阿佐ヶ谷店内装

阿佐ヶ谷・荻窪・中野・新宿のお近くで腕時計のメンテナンスショップをお探しならぜひ当店におかませください。【電池交換】や【オーバーホール】、【研磨(ポリッシュ)】【ベルト交換】など、腕時計修理全般を承っております。他店で断られた腕時計もお気軽にご相談ください。


こんにちは!ブローチ時計修理工房蒲田店です。今日はそもそも「機械式」とは何かというお話をしたいと思います。とは言っても肩ひじ張らず、読んでもらえればと思います! 
機械式腕時計は単に時刻を知るための道具ではなく、それ以上に人を惹きつける大きな魅力を秘めていますよね。にもかかわらず機械式とは何かという肝心の定義に関しては、意外なほど知られていないようです。時計好きでも正確に答えられる方は少ないのです。私もわかりませんでした。。最初にあがる声で最も多いのが「手巻時計」。でも自動巻もありますよねというと、次に返ってくる答えが「ゼンマイ時計」です。確かに現在流通している機械式腕時計の大半はゼンマイ動力ですが、童謡の大きな古時計で歌われるロングケース・クロックなどは錘が下がる力で動く機械式。かつては「電磁テンプ式」といって電気で動く機械式(シチズン時計「コスモトロン」など)もありましたし、現在では逆にゼンマイで動くクオーツ制御の機械式ともいえる腕時計(セイコーの「スプリングドライブ」はゼンマイで歯車を動かすと同時に発電し、水晶発振子で調速)も存在します。つまり、機械式の定義は動力機構にはないということですね。そこまでいうと、今度は「歯車時計」という声があがります。確かに全ての機械式時計は歯車を用いていますが、古代ギリシャの水時計も複雑な歯車機構を持ってたそうです。クオーツ式でもアナログ表示の時計はモーターが歯車を回しています。機械式か否かは、歯車という伝達機構で決まるわけでもありません。さらに、アナログ表示のクオーツ式もデジタル表示の機械式も存在する以上、表示機構もまた機械式の定義とはなりえないですね。
GrandSEIKOが外装磨きでキレイに生まれ変わります。
グランドセイコー修理事例

「機械式とは脱進機で調速する時計」

そうなると、残る要素はただひとつ。時計が進む速度を一定に保つ調速機構しかありません。事実、動力や伝達や表示方式を問わず全ての機械式時計は、歯車の回転の停止と解放を一定周期で繰り返す「脱進機」と呼ばれる機構で機械的に調速されているのです。ようやく正解にたどり着きましたね!「機械式とは脱進機で調速する時計」これが正しい定義です。

機械式は音でもわかります。

歯車と爪が一定周期でぶつかり合う構造上、俗に「チクタク」と表現される打撃音を発します。クオーツ式の場合はデジタル表示なら無音ですし、アナログ表示ならステップモーターが「ザッザッ」と回る音が聞こえます。つまり、「機械式とはチクタク音がする時計」と定義しても間違いではなく、この方がわかりやすいし、覚えやすく取っ付きやすいかもしれません。こうゆうところも何か頑張って働いている様にも感じられますし、温もりを感じる瞬間なのかも知れませんね!この脱進機、英語の「escapement」の訳語(古くは「逃がし止め」とも訳されました)ですが、言葉として馴染みがない以前に存在自体があまり意識されていないようです。機械式時計の定義があやふやになりがちな原因もここにあるといえるでしょう。なぜそうなるかというと、脱進機を筆頭に機械式時計の構造は、動きを目にすれば直観的にわかるのに言葉で理解しようとすると途端に難しくなるからです。そしてまさにこの言葉で表すには難易度が高く精緻な動きを目で見て楽しめるという点こそが、クオーツ式にはない機械式ならではの魅力であり、人気が復活した理由でもあるようです。


皆様には大切な機械式腕時計に困りごとがあった際のメンテナンスショップはございますでしょうか。蒲田・品川・大森・川崎・田園調布周辺でロレックス」「オメガ」「カルティエ」「セイコー」「グッチ」「コーチ」等や、クォーツ時計の修理はブローチ時計修理工房にお任せ下さい。他店にて断られた時計も修理を承っております。お気軽にご来店くださいませ。

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